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過去の工事日記
現場での工事に関する情報をお届けしております。自然素材を使った新築工事&リフォーム工事の情報がいっぱいです。
土壁を造るときの下地材で
竹を組子に編んで、そこに
土を塗りこんでいくのですが、
実際にワタシも竹小舞下地を施工して
いるところは見たことがありません。
先日、竹垣を探しに、竹材店を訪れたとき
小舞竹の現物を初めて見て、竹小舞施工の
現状などいろいろな話を聞かせてもらいました。
内地物(大分県)と書かれていますが
今、竹製品でも中国産が圧倒的に多いようです。
その理由は言うまでもなくコストです。
このような小舞竹を編むことができる
職人さんも高齢化が進み、恐らくあと10年は
もたないだろうと言ってました。
土壁の仕事は減る一方 → 職人はメシ食えない →
後継者を育てることができない → 技術が失われる → 絶滅
だから、日本家屋や茶室など、もし興味のあるお施主様が
いたら、できるだけ早く提案して、現状を説明して欲しい、
そして施工させていただくことで、技術を学んで欲しいと
熱く語られました。
実際、土壁の仕事と言えば、既存の古い家を解体するばかりで
竹小舞壁を壊すことはあっても、新しく造るということ
まったくありません。
まず施工するのに、大変な時間とコストがかかることと
建築の法律など、すべての基準が唯物主義化されてことが
原因だと思います。
目に見えるものだけがすべて、数字で計算できるものだけが
絶対という考え方。
そんな中で、日本が誇る家造りの大事な1部分が
失われる危機にあることを知り、なんとかして
一刻も早く土壁の家造りを経験しなければ!
と言う気持ちになりました。
ほんとワタシごときですが、技術を目の前で見て
学ぶことができれば、少しは役に立てるかも。
なんとせねばイカンです!