ちょっと間があいちゃいましたね。
気を取り直し、青梅の師匠の手掛けた
家造りを見て感じたことを書きます。
師匠が、なぜ木育を考え、わたしたち後輩に対し
技術も知識も包み隠さず、教え伝えてくれるのか?
いろいろな想いがあると思うのですが、いちばん
大きいのは、師匠とワタシの共通の恩人である
もみのきS社長の死 だとワタシは思っています。
このS社長が最後に掲げた 『新基準の家』という
本質を追求した家造りを具現化すること、
それを次の世代に伝え、継承することに強い想いを
感じます。
今回見せてもらったお家でも、それを十分に感じることができました。
『次の時代に受け継がれる家』ってこんな家なんだろうなぁ~って。
合板に頼らない木組みの家、工業製品には無い、
こだわりや愛着を感じる手造りの設備機器や家具。
地震の影響で、合板が無い!とかユニットバスが入荷しない!
など、言ってるワタシたちに、そんなものが無くても
当たり前に、ちゃんと家が建つことを教えてくれていました。
わたしたちは今、大きな試練に直面しています。
家造りに対しても、根幹を揺るがす事態が訪れています。
心を強く育んでくれる、そんな家を造っていかないと。
どんな地震にもどんな津波にも耐えられる家という
神の領域を追い求めるより、自然災害が起こっても
ダメージを少しでも和らげて、機械にばかり頼ることなく
立ち向かっていける心を育んでくれる家のほうが
随分自然なことなのかな、と考えさせられました。
だからこうだ!という答えがあるわけではありませんが
なんとなくぼんやりと方向は見えた気がしています。
師匠の背中を追いたいと思っています。
おまけは帰りに行った東京・新木場で見かけた交番の写真。
液状化の影響を受けています。
かなり傾いていますが、中に人がいたはず。
怖かったでしょうね~
ヘドロのような、液状化した土がアチコチから噴き出して
きたようです。
東北だけでなく、東京でもこの爪跡。
自然の力にはとうてい勝てない人間のちっぽけさ。
木造だとか、RC造だとかそんなことは、無意味だと
言われているようです。